2007年3月2日金曜日

本のおすすめ 十二国記

久しぶりに面白い冒険ファンタジーを読みました。この

月の影 影の海〈上〉...
月の影 影の海〈下〉...
は日本の平凡な女子高校生が十二国に飛ばされるところから話が始まります。見ず知らずの土地で、苦難にたえ、あがく姿、楽俊に出会ってから、人間的に成長していき、最後は一国の王になる(そうなところかな?)で終わります。冒険ファンタジーには珍しく、中国風、アジア風の設定であることが大変興味ぶかいです。たいてい、冒険ファンタジーを書く日本の作家も西洋風、欧米風の設定で記述する人が多いの中、作者はしっかりとした十二国という世界を作り上げた上で、話をすすめていくところには指輪物語のようなすごみを感じました。

主人公陽子が王になってからの話を記述しているのが

風の万里...講談社文庫(上)
風の万里...講談社文庫(下)
です。今度は王についてはみたものの、官僚どもは自分のいうことを聞かず、傀儡であることに気づき、苦悩します。また十二国の常識もなく(日本で生まれ育ったため、当たり前といえば当たり前)統治は困難を極めます。そこで水戸黄門のように宮殿を出て、下界にすみ、ある先生のもとでいろいろ十二国の常識を学んでいきます。そこで下界で見たあまりにも貧しい暮らしに憤りを感じながら、王としてのふがいなさを恥じ、下界を見聞していく間に反乱軍に加担して...というお話です。最後は水戸黄門かと思うほど、素晴らしいオチがまっております。
一度は読む価値はあります。

0 件のコメント: